いつもインプレッションを楽しみに拝見させていただいています。
私の場合、新しいタイヤを装着した時点では冷静な判断ができないと思い、
約1年乗ってみてのインプレッションとしてご報告したいと思います。
SP9000はとにかくいいタイヤでした。できればもう一度SP9000かパイロット スポーツにでも…と思ったのですが、資金面、同乗者への配慮(涙)もあり、若
干グリップ性能を落としても静粛性をとる必要がありました。ただし、BMW はドリフトさせるような車の設計をしていませんし、しっかりとしたグリップ
を車体自体が追求しているわけですから、タイヤのグリップにそれほど頼らな くても大丈夫なのではないか…という判断もありました。
また、本HPで「グニャッとする感覚」というインプレッションもあるようで
すが、編平であることから、そういった部分も軽減されるかなと考えました。
dbやBS500など競合するものはあるのですが、これらはトレッドパターンがあ
まりにも「パパ」っぽいので、LM702に軍配が上がりました。
乗ったはじめの印象は「ん?そんなに静かかなぁ…」という感じでした。扁平
ですから仕方ないですが、硬化したSP9000から乗り換えたわりには期待したほ
どの変化を感じませんでした。
一方、ハンドリングは1年走ってみてそうシビア
になる程「甘い」味付けのタイヤという感じはしません。これは十分合格点が出
せると思います。排水性は、ギリギリ合格点かなという感じです。
唯一気になるのは、サイドウォールの頼りなさでしょうか。轍の影響はSP9000
より小さいのですが、路面がうねっているワインディングを攻めこむと、路面の
アタックを受けて「跳ねてしまう」印象があります(空気圧を変えてもそれほど
軽
減されない)。その点、SP9000だと路面に張り付いていこうとするタイヤの力を
感じました。
総合評価としては70点を合格ラインとすると85点というところです。サイドウ
ォールのもう一段の粘りが欲しいところですが、思った以上にトータルバランス
に長けているタイヤだったなという印象です。
とはいえ、もう一度履きたいかと
問われると、「これ!」といった強い印象がないタイヤですから、答えは「NO」
です。
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