各店から見積もりを出していただいたお薦め銘柄で、無難な選択と思われたトーヨートランピオMP4は、ウエット性能に難があるという評判やミニバン専用にこだわりがないこともあり早々に脱落、昨今の流行のダンロップRV503やEC202などのエコタイヤは謳い文句どおりの性能があるとは思えず割高感から脱落。
残ったのは、ダンロップLM703とミシュランXM1でした。グレード的にはLM703がXM1より上なのでしょうが価格はほぼ同じでした。最終的にトータルバランスと一度ミシュランを履いてみたかったという理由でXM1にしました。
ここからがインプレションになります。第一印象は、出だしがスムーズで感触が柔らかく、少し荒れた路面で神経質(少しハンドルが取られるような感じ)というものでした。走行を重ねていくと、その柔らかさが乗り心地の良さに繋がってることが確認でき、慣れたのかもしれませんが荒れた路面での神経質な感じもなくなりました。純正よりは走行音が静かですがスタンダードなタイヤなので、音量的には、こんなものかなという感じです。
ただ、音質が柔らかいので耳障りではなく、好ましい感じがします。車庫入れなどの低速域と中高速域でハンドルの感触が違います。低速域で少し重さと路面への硬さが感じられ、中高速域では純正程度の重さでありながら、直進性が良い、据わりの良さと路面への粘りのようなものが感じられます。
ウエット路面で走行は、一般道でしたがドライ路面より路面を捉える力が強いのでないか
と思えるほど、安心感のある安定した走りでした。
特にブレーキングで、リニアに力強く減速していく感覚は、これまで
のどの国内メーカーのものとも異なるものでした。
正直、ここまでウェット路面に強いとは思っていませんでしたが、
正に評判どおりと感心しました。
評判どおりトータルバランスの良いタイヤのようで、国内メーカーのようなわかりやすさがないので、時間が経過して良さを実感するタイヤのように思われます。ミシュランではスタンダードクラスのタイヤとなりますが、ミニバンでもタイヤの剛性感や制動感が十分感じられることから、国産のスタンダードクラスよりレベルが高いと感じています。
MPVという重量のある車種に、スタンダードクラスのタイヤという
ことで、腰砕け感なども心配しましたが、全くの杞憂だったことも
付け加えておきます。
国内メーカーと比較すれば、若干プラスの支出となりますが、
それに見合うワンクラス上の内容があると言えます。
路面状況を選ばず、明らかな欠点もないので、タイヤにこだわりの
ない方にお薦めしたいタイヤだと思います。
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