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掲載日 2010年9月15日
車種 日産・スカイラインGT-X(ER34 RB25DE)
新規購入タイヤ DUNLOP ENASAVE EC202(205/55-16)
購入前タイヤ ピレリ P ZERO NERO(205/55-16)
購入の動機 P ZERO NEROで16、000q走行時に自分の不注意から左後輪にピンチカットを作ってしまいました。当初は駆動輪2本のみの交換を考えましたが、若干の偏磨耗を確認したためにバランスの点からも4輪総交換することにしました。
選択理由 自分のクルマの方向性とタイヤに求める点から1.グリップはそこそこでもハンドリング重視2.高速走行時の安定性3.ウェットでの安心感4.できれば静粛性も…(笑)5.コストパフォーマンスこの5点であり、多くはスポーツ系タイヤ。もしくは居住性重視ながらもハンドリングも考慮したプレミアム系タイヤからのセレクトになります。しかし、今回は意外な選択肢が待っていました。
購入場所 ダンロップ系特約店。
購入金額 友人紹介による特別価格なのでマル秘ということでお願いします
そこで買った理由 何店か回って前々から気になっていたミシュランPS3破格値(コミコミ6万代前半)のお店でと考えておりましたが、友人が懇意にしていただいてるお店で「2.5L・NAでノーマルサスならこのタイヤでも充分」このような理由をキチンと説明と予想以上のプライスを出していただいたので最終的にこのタイヤをセレクトしました。
 



以前、P ZERO NEROでレポートさせていただいた者です。

今回はアクシデンタルな理由で急遽交換に迫られました。当初は発売以降気になっていたミシュランPS3(あまりも急な話なので懐は厳しいですが)もしくはコストパフォーマンスで引き続きP ZERO NERO(破格でしたが同じタイヤを2度続けるのも面白くない)この2点からと考えておりましたが、EC202でも充分と説明かつビックリプライスを叩き出してくれた店主の熱意に負けました(笑)。

と同時に最新のエコタイヤと呼ばれるカテゴリーがどれだけのパフォーマンスを示すものなのか?個人的にも興味があったこともありますが…また、このタイヤについてのレポートがあがっていなので以後の参考となればと思いレポートさせていただきます。

★ファーストインプレッション★
とにかくすべてにおいて『軽い』この一言に尽きると思います。ホイール(BBS鍛造1ピース)に組み込んだ時点で以前のNEROほどではありませんが、タイヤの個体重量は比較的軽い部類ですね。実際に走らせてみるとまずはステアリングが以前よりも軽くなったことが実感できます。さらにこのタイヤのウリである転がり抵抗の軽減ともいえる発進時の加速のよさとアクセルオフ時の滑走がハッキリと体感できます。おかげでアクセルワークを以前と変えましたし、エンジンブレーキもキッチリ効かせるためにM-ATxもマニュアルモードでシフトダウンすることも多くなりました。と言ってもブレーキが効かないというわけではなく以前のタイヤと同等以上の性能は持っているようです。この辺が若干の燃費アップに貢献しているのかもしれません。続いて細かいインプレッションです。

★ハンドリング&グリップ★
エコタイヤ=スタンダードクラスにカテゴライズでは、ハッキリいって期待できない部分でもありますが、意外や意外に縦方向のグリップ力が強いです。ただし、以前のNEROとの比較になってしまいますが、一般のスポーツ系タイヤのコンパウンドが路面に食らいつく感覚ではなく軽いスニーカーで路面を安定させながら蹴り上げていく感覚に近いです。またサイドウォールの剛性が比較的柔らかいとでもいうのでしょうか?荷重がかかった時点での撓みもスポーツ系タイヤに比較すると大きくキチンと体感できます。しかし、このような状況でもまだまだグリップするというか、ハンドリング面ではリニアな反応を示してくれます。

NEROではステアリング中立付近小舵角の反応が1テンポ遅れる傾向がありましたが、むしろそういう点ではEC202の方がスポーティです。感覚的には80年代に存在したハンドリングタイヤに近いモノがあります。横方向のグリップですが、やはりスポーツ系タイヤには劣ります。サイド剛性の柔さゆえコーナリング時のロールは比較的早く訪れますが、このレベルまではなんとか持ちこたえます(苦笑)さらに意図的にパワーをかけてみたのですが、滑り出すものの段階的に滑り出してそろそろ限界だよとタイヤの方から教えてくれる感じで不安感はなく突然ブレイクするリスキーさはないようです。

★高速★
矢のような直進性とか絶対的なスタビリティなどは求めてはいけません(笑)この辺はやはりスタンダードクラスのタイヤでしょう。ただ、誤解なきように言っておきますと必要最低限のパフォーマンスは確保されているわけで普通に高速を走る分には充分なタイヤです。要はプラスαとして最新のプレミアムタイヤでは高速でどの特性を特化させるかなのでそういう点のスタンダードだということです。80q/h以上での巡航でひとつ気になる点がありましてロードノイズに注意しているとブーンという感じの低周波系の唸り音が聴こえてきます。ある程度アクセルを踏んでいたり路面状態がよければ気にならないレベルでもありますが、パターンとの関係もあるのでしょうか?

★ウェット特性★
まずまずではないでしょうか?高速でのハイドロにも比較的強いようです。偶々友人同乗時に豪雨に遭遇しましたが、彼のLM703を装着したR33よりもグリップするので安心感を含めても高いとお褒めの言葉をいただきました。ただし、ウェット時のハンドリングに若干クセがあるようでドライ時に比較するとワンテンポ遅れる感覚があります。尤もこれも注意してて初めて気がつくレベルなので然程問題にしなくてもいいかと考えています。

★居住性・騒音★
この手のタイヤにしては合格点ではないでしょうか?ギャップを越える際のショックもソフトでゴツンとした衝撃がないのもサイドウォール吸収してしまう感じです。この辺は他のスポーツ系タイヤでは無理かと?ただし、路面状態によってはショックを吸収しきれずヨーイングが残る傾向がありましてこれは若干不快感が残ります。ロードノイズはカナリ抑えられていますね。これもNEROとの比較になりますが、NEROの場合は路面状態によってザラついた路面だと急激に大きくなる傾向がありましたが、EC202の場合は比較的一定でサーという高周波音でレベル的にはNEROの半分くらい。カーオーディオの音量が以前より1〜2低めになった。この表現でレベル的にはおわかりいただけるかと思います。

★総評★
街乗り中心のユーザーならばコストパフォーマンスが高く満足度の高いタイヤだと思います。個人的にも高速でのスタビリティが若干不足している以外は及第点を付けられるタイヤで100点中75点は与えてもいいかと。気になる燃費は運転スタイルが変わったこともあり、完全な同一条件ではないもののこの時期の都内往復で今まで不可能だった8q後半から9q前半をマークしております。ハッキリいってしまえば…『エコタイヤがグリップしないとか雨に弱いは過去の話』そういっても過言ではないレベルに達していることだけは確かなようです。しかし、この初期1、000q走行してのこの性能がどれくらい山が減ってきた状況まで維持できるのか?コンパウンド特性からなのか以前に他車種で履いたDUNLOP製タイヤ(それもFM901やディレッツァといったスポーツ系)よりも減りが早いような感じがします。これが未知数なのが気になるところです。

★余談★
今回EC202を熱烈推奨してくれたタイヤ屋さんですが、最新のエコタイヤが気になってどうんなもんだろうかと実際家人のJZX100に履かせてそこそこ走り込んでみた結果当方に奨めたとのこと。ターボ車ではないし、峠や首都高で振り回すような走りはしない(笑)。これが該当していれば最低でもディレッツァ履けだったとか?このタイヤさんは2代目でして、免許取立ての頃から30年近く経つ現在でもサーキット通いをされてる方で新製品で気になるモノがあれば自ら乗って試すのを信条にされてるとか?おかげで妙な説得力があるのも納得しましたし、同時にこちらが思っていた不安もある程度想定済だったそうです(苦笑)さらにサイズ的にもEC202の最大サイズが215/45-17という点から排気量やパワー的にも2.5LのNAが上限だと考えてること。当方のR34のサス特性で偏磨耗が出やすいことからイザとなれば方向性ならびにIN・OUT指定のないEC202ならば裏組みをして対処できるところまで計算していたそうです。今回は貴重な体験させていただいたのとなぜ紹介してくれた友人がこのタイヤ屋さんに10年以上出入しているのかわかりました。

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