自分のクルマの方向性とタイヤに求める点から 1.グリップはそこそこでもハンドリング重視 2.高速走行時の安定性 3.ウェットでの安心感 4.できれば静粛性も…(笑) 5.コストパフォーマンス 以上の点から次のタイヤを候補としてセレクト。 1.BS POTENZA RE750 2.MI Pilot Preceda PP2 3.PI P ZERO NERO 4.TY PROXES T1R 5.YH ADVAN Sport サイズは純正と同一でインチアップはまったく考慮しないというのも条件です。
最終的には、圧倒的な価格とピレリブランドをもう一度履いてみたいという欲望からです(笑)また、同一製造国同一製造ロットで4本揃うとの購入先説明(2008年イタリア製)があったためにこれも決め手となりました。村上タイヤさんのアドバイスでは、MIで静粛性という観点からは磨耗時も考慮すればPP2よりもプライマシーHPを推奨されましたし、ハンドリングもコンフォート系タイヤにしてもカナリ上出来というインプレを見ていたので試してみたかったのですが、最安でも1万以上の価格差には勝てません(苦笑)折角のアドバイスを生かせなくて申し訳ありませんでしたm(__)m
他の候補については、ADVAN Sportはランフラットによる価格の問題とタイヤ本体の重量が難点となったこと。(16インチはランフラットのみしか設定なし)RE750は製造中止による在庫数確保の困難さ。T1Rは静粛性や高速安定性が魅力なもののネットインプレで1万q前後から急激に性能が落ちることを多数報告されていたために候補から脱落しました。
村上タイヤさんのタイヤへの拘りや考え方が非常に勉強になるためによく拝見しております。今回、自分のクルマがタイヤ交換となったためにこちらのサイトから相談もさせていただきました。(結果的には推奨銘柄と別のタイヤになりましたが…)装着後1000q程走行してタイヤ本来の性能が出てきたようでもあり、さらにみなさまの今後の参考になればと思いインプレを投稿させていただきます。
☆◎な部分☆
1.グリップ性能絶対的グリップだけを追求してしまうと国産のハイグリップ系タイヤには勝てませんが、縦方向に関しては普通に公道を走らせるには必要十分な性能を持っているタイヤです。カナリ粘っこいというとわかりやすいかと思います。むしろ横方向の剛性感がシッカリしているというか、そちらの方が強いかなという感じもします。しかも一気に限界が訪れて気がついたときには修正不可能な世界ということはなく、限界が近づいていることを段階的にスキール音や滑り出しのコントロール性で教えてくれます。セーフティマージンを含めてこれは大きな美点というかメーカーの良心と解釈しています。 2.ハンドリング直進安定性の高さが光るタイヤですが、そのツケとしてハンドリングがダル傾向というタイヤは今までにも沢山見てきました。で、NEROの場合はどうかというと…センター付近の反応は少しダルイけれど切り始めたら極めてリニアな感覚です。ただ、これもクルマなりに切ってのという但し書き付で逆に積極的な荷重移動を行ってのコーナリングならば自分が想像していたラインよりもより中に入っていく。キッチリと仕事をしてくれるタイヤです。 3.乗り心地スポーツタイヤとしては非常に優秀です。ギャップ通過時のショックや突き上げはそれなりにあるものの角の尖ったものではなく、一度タイヤで衝撃を吸収してという感じのものですので不快感というレベルではありません。 4.高速性能NEROの最も得意な分野ではないでしょうか?↑の衝撃緩和も低速ではやや大きいものの速度が上昇するにつれて、よりマイルドになる傾向とグリップもタイヤ全体でグリップする感覚がより強くなります。鉄板の繋ぎ目でも横滑りもなく安心できました。 5.ウェット性能最近のタイヤは比較的高められてますし、前車(プリメーラHP10)に装着していたPreceda PP2も文句のつけようがないレベルでしたが、NEROはさらにその上を行くという感じです。偶々ヘビーウェットの高速を走る機会を得られたので報告させていただきますが、意図的に大きな水溜りを踏んでみたものハイドロプレ−ニングどころか、通常とかわない状態で難なく通過できましたから、カナリ高いウェット性能を持っていると考えられます。 6.コストパフォーマンス直接タイヤの持つ特性とは関係ない部分ですが…明らかにトップレンジであるにも関わらず他メーカーのセカンドレンジ、ヘタをするとベーシックグレードのタイヤと同等の額で購入できるというプライスに驚くとともにあのピレリがこんなに安くていいのか?なにしろ今回は急な出費でしたので、できるだけ抑えたいということもありましたし、価格だけならのアジアンタイヤとは違うという点でかつてのスーパーカー世代にとっては、P7伝説を知っているだけに逆に心苦しい部分もあったりするのですが、逆にこれだけの高性能タイヤを破格で購入できるという建設的な見方もしました。
☆△な部分☆
1.轍で独特な挙動205サイズで55扁平なので然程影響は出ませんが…ワンダリングはあまりないのですが、タイヤからコロンコロンというノイズと音と連動した小さなショックがステアリングを通して伝わってきます。ドライビングプレジャーを妨げる程ではありませんが、気になるといえば気になる点です。 2.タイヤノイズ指摘している方も多いですが…良好な路面ならば比較的静かなタイヤですが、ザラついた路面ではそこそこのノイズを発します。尤もNEROはコンフォートタイヤではありませんし、ノイズに関して改善したいのであれば、最初からレグノやVEUROを選べばいいわけですから。逆に路面状況を的確に伝えていると解釈すればステアリングフィールが非常によいと言えます。
☆×な部分☆
ウ〜〜ン、自分としては特にないんですよ(笑)クルマとの相性も決して悪くないですしね。強いて言えば、やはりリムガードはあった方がいい。これくらいです。☆個人的に注目していた部分☆実はタイヤ単体の軽さに注目していました。他メーカーに比較して16インチサイズで1s前後軽いという話を聞いてましたので…タイヤが配送されてきた時に持ち上げたら、明らかに他メーカーのよりも『軽い!』これを実感できて思わずニヤリとしました。
NEROと組合すホイールは、純正オプションのBBS。これも純正のアルミに比べると大幅に軽量化ですので今までの純正+GVと比較すれば1本あたりで2s以上のバネ下重量の軽量化が実現する。これを楽しみにしていました。で、結果はというと…サスの今まで以上にハッキリとそしてしなやかに動くようになった。↑を実感できました。どちらかというとR34スカイラインのサス設定は結構硬めですし、路面のショックも大きく伝えてきます。しかし、BBS+NEROの組合せですと硬くとも不快感のないいい仕事をする脚に変わりました。また、条件が完全に同一でないために絶対とは言い切れませんが、市街地燃費が従来の純正+GVから5〜10%程改善されているのも注目です。バネ下重量の軽減効果というものがここまでハッキリ出たのと体感できたのは初めての経験でありました。
☆結論☆
どなたかも書かれていましたが、ひとことで言えば『大人のタイヤ』これに尽きると思います。基本はスポーツタイヤでそこそこコンフォートにも振ったプレミアムというゾーンにカテゴライズされてますが…昔はチョットそれなりにヤンチャしていたけど今は大人しくしています。でも、腕に覚えありなんていう人が履くには面白いタイヤではないでしょうか?基本的にピレリのコンセプトである、Power Is Nothing Without Control.↑が大きく投影されているタイヤです。そういう意味も含めてクルマをコントロールするに関してはキッチリと作られているタイヤです。ロードインデクッスもエクストラ・ロード規格採用なので中〜大排気量の重量があるクルマ向けかと?ただ、ある程度のこのタイヤの旨味を味わうには、それなりの足回りも要求される気がします。
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