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アメリカで問題になっているF社のタイヤ リコール問題を考える。(2000年10月31日)


親会社としての責任 F社のタイヤが付いたF社の車両が事故を起こして問題になっています。今年の夏に発覚して、今でも対策に追われているのはテレビニュースで報じられているとうりです。 F社の親会社のB社に私は勤務しているんですが、思うことがあって投稿いたします。

まずは「やっぱり」と思ったことを書かなければなりません。我がB社がF社を買収して以来、 F社の製造するタイヤの品質を見たり聞いたりしておりました。予想以上にレベルが低く驚いておりました。これは「手抜き」というような意味合いではなく、タイヤを作る上で「この程度」が当たり前になっている社風すらあったようにも聞きました。

「この程度」ですら売れる北米市場を舐めていたと言っても、言い過ぎではないでしょう。 そういう市場に、品質の高い我がB社のタイヤを投入し F社が築いた販売ネットを通じて販売して来ました。

F社の買収は、B社のタイヤを売るがための手段であったことも事実です。ですから品質改善への取り組みが後手に回っておりました。その結果が今回の問題の原因とも言えます。

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ただF社のタイヤを長年装着し続けた自動車メーカーのF社にも非はあるのではないかた思います。自動車メーカーのF社はあたかも被害者のように振る舞っておりますが、まったく責任転嫁としか思えません。自社の車両にどのようなタイヤを装着するかは、自動車メーカーの判断であり責任でもあります。タイヤを含めて、クルマに装着されているあらゆる部品に対して責任が生じるのは当然のことです。

ピレリの方もここのホームページで、新車に装着するタイヤについての自動車メーカーの選択責任について少し述べられています。まったくそのとうりだと思い読みました。自動車メーカーは 自らタイヤを選択してながら、問題が起きるやそういうタイヤを製造した会社がけしからんという態度をとります。

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今後予想される民事訴訟で優位に立つべく、自動車メーカーのF社はあのような被害者づらしたのではないでしょうか。自動車メーカーのF社の責任者はアメリカのメディアでいかに自社が迷惑しているか、しかし信頼回復と顧客の安全のために努力しているかをアピールしています。対して日本人の、親会社のB社から出向(?)で行った責任者の答弁はまずかったです。その後アメリカ人の責任者へと人事を変えて対応しておりますが、最初のつまづきは長く影響を及ぼしそうだと社員は噂しています。

タイヤは命を乗せている とのキャッチコピーをご存じでしょうか。今回の問題は改めてその言葉の重要性を認識いたしました。「タイヤは金儲けの道具」としか考えていなかったのではないでしょうか。

 
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