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自動車雑誌記事糾弾!


3月、4月に発売されるクルマの雑誌にはどれも「新発売のタイヤ00」って記事が載ってます。この時期に発表される新商品を雑誌に取り上げてもらうべく、タイヤメーカーが自社のテストコースやサーキットなどを提供し雑誌社や雑誌社契約のジャーナリストを招待するらしいです。その限られた時間と場所で新商品装着のクルマを運転し感じたことが記事になったのを目にします。

ただその内容があまりに似ていて「つまんネー」と感じたことありません?同じタイヤの評価が必ずしも同じな必要ないハズです。乗り心地や静粛性を優先したタイヤが発表になるとします「カーグラ」や「ナビ」は評価しても「オプション」や「レブ」では例えば「こういうオヤジ向けタイヤはどう評価すべきか悩む」というような内容であってほしいデス。

逆にいかにも走り屋むけのタイヤは「オプション」や「ヤングバージョン」は絶賛評価で「カーグラ」や「ナビ」は「地球環境が問題になってる時このような商品の存在自体が...」なんて言いきったら読者の共感得ると思うんだけど。実際にはどーの雑誌も評価は似たり寄ったりだもんナ。「少しは普段書いてる内容を基本に評価しろよ」と思います。皆様はそう感じたことないですか?


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時節柄、「地球環境」をコンセプトにしたタイヤもここ数年登場してます。本来なら「非走り屋系」の多くの雑誌では高い評価を受るハズの「低燃費、静粛性」を追求しながら「ブレーキ、ハンドリング性能」を犠牲にしない高品質の商品です。それが不思議なことに低い扱いを受けてる例を紹介します。
BMWの新型5シリーズ(E-39)にほぼ100%装着されているコンチネンタルタイヤ(ドイツ)CH95です。日本駐在所の高橋さんに話を聞きました。

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村上: 高橋さんとこのタイヤ、あまり評判芳しくないですね。特に自動車雑誌の誌面では。
高橋: 全然評価されてないですよ。過小評価もいいとこですよ。
村上: 例えば?
高橋: BMWの540に装着されている「コンチ・ツーリングコンタクトCH95」というタイヤなんですが、ある雑誌の記事では「こんなタイヤでもこれほどの性能が発揮できるのは、さすがBMW。よほどボディーやサスペンションの出来が良い……」なんて書いてますネン。
村上: ずいぶんバカにした話ですね。カールルイスは底の破けたシューズでも速かった……みたいな
高橋: ウチのタイヤは底の破けたシューズどころか、ホンマは例えればルイスにピッタリのオーダーメイドのようなモノなんですワ。BMWの5シリーズ(新型E-39)の開発段階から関わって出来たタイヤですから。
村上: 評価が低いのは、このタイヤのスピードレンジがHR(最高速度210km/hまで保証)だから?
高橋: 一部のジャーナリストは、メルセデスやBMWにふさわしいタイヤはVRやZRじゃなきゃダメと思いこんでるんでしょう。このタイヤは表示はHRでも、従来のVRに近い性能を持っているんですけど、ねぇ。
村上: じゃあ、なんで堂々とVRにしないんですか?
高橋: そこが時節柄ムズカシイんですわ。環境問題が絡んできますから。自動車メーカーが純正装着タイヤに要求するのは、「Co2排出量を削減するために燃費の良いタイヤを作れ」、つまり転がり抵抗を少なくせい、ということです。しかしクルマの性能は向上しとるから、乾いた路面でもハンドリングやブレーキングの性能は犠牲にするな、雨でもしっかり排水性を確保せい……と、そういう諸々の条件をクリアーしつつ完成したんですワ。さらに荷重設定表示はHRにせい、という条件もあります。VRやZRだと、ある意味で反社会的というか、環境問題に背を向けてるようなイメージを持たれる恐れがありますから……。
村上: ふむふむ。ウンと昔の1970年代とか、国産車にはまだSR(最高速度180km/hまで保証)とかバイアスタイヤしか付いてなかった時代に、既にヨーロッパの高性能車にはセダンでもVRのラジアルタイヤが付いてましたよね。ジャーナリストの中には、そのことをズーっと引きずってる人がいる、と?
高橋: そう思います。
村上: でも、おかしくないですか? 一方でバブル後のダウンサイジングとか、環境問題とか声高に叫んでますよね。他方で、本来はもっと高く評価されるはずコンチ・ツーリングコンタクトCH95が、昔の個人の憧れなどで築いた基準を元に過小評価されるなんて……。
高橋: まさにその通りです。ただし、そう思われる責任の一端は我々にもあります。広報活動不足といいますか、もともとコンチネンタルはモータースポーツなど華やかな場所で光った実績のないタイヤメーカーです。それだけに、コンチをもっと理解してもらう努力が足りなかったと反省してますが。

というワケで、コンチネンタルのツーリングコンタクトは一部のジャーナリストのオジサン達の思い込みで、随分悪い評価をされているようだ。まぁ、個人的にはその気持ちもわからないでもないけど。1975年にトーチャンが初めて買ったガイシャ、BMW3.0には195/70VR14が装着されてて、子供心にスンゲーと思ったもんナー。でも、仮にもジャーナリストと名乗っている人々がそんなことでいいんだろうか……?(村上)

 
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